研究・開発

R&Dセンター紹介

R&Dセンター外観
R&Dセンター外観

帝人ナカシマメディカルでは、「一人ひとりに最適な医療」を提供するために、新たな医療機器、医療システムの研究開発を行っています。現在、日本国内で使用されている整形外科インプラントの多くは欧米人の骨格や生活様式に合わせて設計されており、日本人の骨格形状や生活様式に合わないことがあります。そこで、帝人ナカシマメディカルでは、日本人やアジア諸国の人々の骨格形状と生活様式に適した、さらには患者さん一人ひとりに最適な「パーソナライズドインプラント」 を提供することを目指しています。

実験室と設備紹介

R&Dセンターは幅広い実験分野をサポートするための様々な実験室を備えています。その中のいくつかの実験室を紹介します。

CT撮影室・手術練習室

CT
CT
手術練習室
手術練習室

CTの撮影によって骨格形状の情報を取得することで、パーソナライズドインプラントの開発やデジタル技術による手術支援を行うことが可能となります。当センターには、CT装置とコンピュータシステムを有する手術練習室が設置されており、治療技術の一連の流れを体現できる環境を構築しています。

分析室

FT-IRで測定したポリエチレンプレートのスペクトルデータ
FT-IRで測定したポリエチレンプレートのスペクトルデータ

X線や赤外線を照射することで結晶構造や分子構造の解析などを行い、分子・原子レベルで固体・液体・気体の各種材料を評価しています。医療用として用いられる様々な材料の基礎物性を明らかにしています。

SEM室

金属積層造形機で作製したGS構造体のSEM観察画像
金属積層造形機で製造したGS構造体のSEM観察画像

細胞や材料の表面形態、内部組織および元素組成を多角的に評価します。SEM(走査電子顕微鏡)では、光学顕微鏡でも見ることのできない表面の観察ができ、ナノレベルの観察を行っています。

細胞・遺伝子室

蛍光タンパク質遺伝子を導入した細胞の明視野像(左)と蛍光像(右)
蛍光タンパク質遺伝子を導入した細胞の明視野像(左)と蛍光像(右)

インプラントの素材となる生体材料に対する細胞との親和性を生化学的に調査します。種々の金属表面に対する増殖や分化といった細胞応答を、細胞の形態観察や分子・遺伝子レベルの解析で評価しています。