舶用プロペラで培った金属加工技術の応用を嚆矢に、私たちは1987年に整形外科用医療機器業界に参入しました。創業以来、医療関係者及び各分野の研究機関の皆様方にご支援をいただき、日本人に適した製品を開発し、医療関係者を通じ多くの患者さんに提供しつづけています。患者さんの体内で永く機能することを前提とする重い責務を負う製品を提供するからこそ、その方のその後の人生に伴走させていただく尊い機会を共有しうることを、私たちは再認識しています。

世界有数の長寿国である我が国ではあるものの、高齢者の多くが運動器疾患を抱える現況において、健康寿命の延伸が喫緊の課題と認識しています。また、逼迫する我が国財政の他、VUCAに加え、未曽有の自然災害や世界情勢の混乱などを契機とした資源高騰など、私たちを取り巻く環境は激変し不確実性はより増しています。

しかしながら、私たちは斯様な状況を多様性に富む環境とポジティブに捉え、患者さんを想う気持ちを常に軸に据え、変わるもの・変わらぬもの・変えるべきものをしっかりと見定め、過去から受け継ぐ技術と現状を是としないチャレンジ精神に、新たに得る個性や価値観を絶えず弛まず掛け合わせ、患者さん・そのご家族・関係されるすべての方に対し、“からだが動く。こころが動く。” 価値提供を推進して参ります。

我が国において研究開発から製造販売まで一貫した体制を有する数少ない企業であることを自負に、私たちは、豊かな社会の実現に向け、高い倫理観を持ち、企業理念体系を指針として、日々研鑽を重ねて参ります。

帝人ナカシマメディカル株式会社
代表取締役社長
加藤　直之